国内最大級の消化器スペシャリティファーマが誕生
エーザイ株式会社と味の素株式会社は10月15日、同日開催されたエーザイの執行役会および味の素社の取締役会において、エーザイが消化器疾患領域に関連する事業の一部を吸収分割の方法により分割し、味の素製薬株式会社が承継することを内容とする統合契約を締結することが決議され、同日にエーザイおよび味の素社は同契約を締結したと発表した。
新統合会社の商号は「EAファーマ株式会社」(英文表記:EA Pharma Co., Ltd.)とし、エーザイと味の素社がその株式の60%および40%をそれぞれ保有。この新統合会社は、エーザイの連結子会社、味の素社の持分法適用会社となる。
エーザイは、消化器疾患領域において60年以上にわたって創薬活動や情報提供活動を行ってきた歴史を持ち、同疾患領域に有力な製品や開発パイプライン、ならびに長年の活動に基づく豊富な知識、経験、ネットワークを有する。一方、味の素製薬は、アミノ酸技術をベースとしたグローバル健康貢献企業グループを目指す味の素グループのもとで、特に消化器疾患領域において他社にはない製品、開発パイプラインを保有している。今回、エーザイの消化器疾患領域事業と味の素製薬の事業を統合することにより、国内最大級の消化器スペシャリティファーマとなるEA ファーマ株式会社が誕生する。
幅広いソリューションと専門性の高い情報提供が可能に
消化器疾患領域は、高齢化による罹患率の増加のみならず、生活様式の変化や社会的ストレスの増加などを背景に、より若い世代を中心にクローン病や潰瘍性大腸炎といった難治性の自己免疫疾患が急増するなど、未だ満たされない医療ニーズの高い領域。新会社では、販売製品の統合により、上部・下部消化管および肝臓、膵臓を網羅的にカバーする品揃えを実現することで、消化器疾患領域においてさらに幅広いソリューションと専門性の高い情報の提供が可能になるとしている。
また、研究開発においては、双方の開発品を組み合わせることで今後の継続的な新薬上市に向けた開発パイプラインの拡充が実現するとともに、同疾患領域における両社の知見・ノウハウを一体化することで、このような未だ満たされない医療ニーズに応える革新的な新薬の創出を目指すという。さらに、将来の開発製品の発売に際しては、その海外展開において、エーザイの海外事業ネットワークを活用して価値の最大化が期待できるとしている。
新統合会社は、この統合による販売シナジーのほか、重複機能の見直し等の効率化の追求により収益性を高め、新薬開発のための十分な資源を確保し、継続的な成長を実現していきたいとしている。
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・エーザイ株式会社 ニュースリリース