幅広く強力な抗菌作用を持つニューキノロン系注射用抗菌剤
バイエル薬品株式会社は9月29日、ニューキノロン系注射用抗菌剤「シプロキサン(R)注 200mg 」(シプロフロキサシン注射剤)について、成人における用法・用量の変更と、小児における効能・効果および用法・用量の追加にかかる承認事項一部変更承認を9月24日付けで取得。9月28日には「シプロキサン(R)注400mg」についての新効能、新用量、剤形追加に係る承認も取得したと発表した。
同剤は、幅広く強力な抗菌作用を持つニューキノロン系注射用抗菌剤で、各種感染症治療の標準治療薬として使用されている。国内外の診療ガイドラインの同剤投与対象は、重症感染症、また他剤で効果が得られない場合の治療に位置付けられ、これらの治療に際しては適切な抗菌剤を十分量投与することが推奨されている。
小児における適応症ではニューキノロン系抗菌剤で国内初の注射用製剤に
今回承認された成人における用法・用量の変更(1回400mg、1日2~3回点滴静注へ増量)は、現行の海外承認と同一用法・用量であり、更なる有効性が期待される。また、小児に関する適応症の治療において、ニューキノロン系抗菌剤では国内初の注射用製剤となる(小児への適応・効果=1.一般感染症<適応菌種>本剤に感性の炭疽菌、大腸菌、緑膿菌、<適応症>複雑性膀胱炎、腎盂腎炎、炭疽、2.嚢胞性線維症における緑膿菌による呼吸器感染に伴う症状の改善)。
近年、小児感染症の主要原因菌において、β-ラクタム系抗菌剤に対する耐性菌の出現が問題となっており、これらの耐性菌に対しても効果が期待できるニューキノロン系抗菌剤の小児に対する適応拡大が望まれていた。今回の追加承認は、日本感染症学会からの小児における同剤の適応追加、日本化学療法学会からの成人における用法・用量の変更についての要望が厚生労働省に提出され、同社に開発が要請されていたことを踏まえたものである。
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・バイエル薬品株式会社 プレスリリース