ランタスを進化させた新規基礎インスリン製剤
サノフィ株式会社は9月7日、持効型溶解インスリンアナログ製剤「ランタス(R)XR注ソロスター(R)」(一般名:インスリン グラルギン(遺伝子組換え)、有効成分濃度:300U/mL)の発売を発表した。
画像はリリースより
現在、糖尿病治療には、多様な治療選択肢が存在している。しかし、低血糖のリスクや体重増加などインスリン治療に対しては、未だ満足していない患者が少なからず存在することが、最近の報告でも示されている。
ランタスXRは、持効型溶解インスリンアナログ製剤「ランタス」(一般名:インスリン グラルギン(遺伝子組換え)、有効成分濃度:100U/mL)をさらに進化させた新規基礎インスリン製剤。ランタスと同じ有効成分を有しながら、より緩徐な溶解プロセスにより、ランタスと比較して、より平坦かつ持続的な血中濃度および血糖降下作用の推移を示すという。
より平坦で持続的な血糖降下作用を示し、注入器も使いやすく進化
日本人の1型および2型糖尿病患者を対象とした「Treat to Target」(目標達成に向けた治療)EDITION JP 1試験およびJP2試験で、ランタスXRは、ランタスと比較して、6か月の試験期間において同程度の血糖コントロールを達成。患者1人当たりの低血糖年間発現件数が一貫して低いことが示された。また、ランタスXRでは、体重への影響が少ない結果だったという。
また、ランタスXRの注入器については、さまざまな用量設定において高い注入精度が示された。さらに、注入の際の押し込みに要する力を低減が期待されるなど、糖尿病患者にとって、より使いやすいデバイスに進化したとしている。
なお、ランタスXRのブランド名は、「ランタス」と比較し、より平坦で持続的な薬物動態および薬力学プロファイルを示すことから、持続的な溶解を意味するeXtended ReleaseのXRを末尾に付加したものだという。日本国外においては、同剤は「Toujeo(R)」のブランド名で、米国、カナダ、EU諸国等において承認されている。
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・サノフィ株式会社 プレスリリース