医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > がんで余命宣告をされても、南相馬市で復興支援を行なっていた高橋亨平氏が死去

がんで余命宣告をされても、南相馬市で復興支援を行なっていた高橋亨平氏が死去

読了時間:約 1分11秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2013年01月26日 PM08:13

南相馬市で高橋亨平氏が死去

東日本大震災で多大な被害を受けた福島県南相馬市で、診療を続けていた「原町中央産婦人科医院」の院長、高橋亨平氏が22日午後、南相馬市内の病院で死去。74歳であった。

平成23年5月に大腸がんが発覚。転移も判明し「余命半年」と告げられた。そのため定期的に福島市の病院で治療を受け、時には痛みや吐き気などの症状もありながらも、12月に入院するまで南相馬市で診療を続けた。

被災地で高橋氏が力を入れていたのは、医師や自らの後継者の募集である。診療所のはどこも医師不足であるため、一緒に活動を行なってもらえる仲間を呼びかけた。その結果、医師を確保することができた。現在は4名ほど集まっているため、来年4月からスタートさせる予定である。現在医師の募集は終了している。

(Wikiメディアより引用)

南相馬市の復興を願って診療を続行

高橋医師は、南相馬市に集まってくれた医師達を非常に嬉しく思っており、被曝医療や除染研究所との連携に楽しみも感じていた。また様々な方から応援のメッセージを受け、訪ねてきた先生方に励まれたため、希望が持てたと語っている。

しかし高橋医師には、これから先の医療への不安もあった。その一つが医師不足である。現代の医療は高度医療へと移行しているが、手術などを行う時には、数が必要となる。しかし医師を志望する人が減少、また医師の育成が進まないなどの理由が、医師の数が増えないことの原因の一つである。

そしてもう一つは、研究費が少ないということである。病気の解明や新しい薬を開発するためには、研究費が必要となる。しかし医療に関しての総費用も削減される中、研究費は少なくなっていく一方である。

日本にも優秀な医師はたくさんいる。その人達が一つでも多くの命を救えるようにするために、医師の確保や研究費の予算は必要である、と高橋医師は述べている。

▼外部リンク

原町中央産婦人科医院
http://www6.ocn.ne.jp/~syunran/page02.html

このエントリーをはてなブックマークに追加
TimeLine: ,
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 「働きすぎの医師」を精神運動覚醒テストにより評価する新手法を確立-順大ほか
  • 自己免疫疾患の発症、病原性CD4 T細胞に発現のマイクロRNAが関与-NIBIOHNほか
  • 重症薬疹のTEN、空間プロテオミクス解析でJAK阻害剤が有効と判明-新潟大ほか
  • トリプルネガティブ乳がん、新規治療標的分子ZCCHC24を同定-科学大ほか
  • トイレは「ふた閉め洗浄」でもエアロゾルは漏れる、その飛距離が判明-産総研ほか