医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > 「イキサゾミブ」の再発・難治性の多発性骨髄腫を対象とする販売許可をFDAに申請-武田薬品

「イキサゾミブ」の再発・難治性の多発性骨髄腫を対象とする販売許可をFDAに申請-武田薬品

読了時間:約 1分11秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2015年07月21日 AM06:00

722名の患者を対象とした国際共同臨床第3相試験の結果に基づき

武田薬品工業株式会社は7月15日、新規経口プロテアソーム阻害薬「イキサゾミブ」(一般名、開発コード:MLN9708)について、再発・難治性の多発性骨髄腫を対象とした販売許可申請を米国食品医薬品局()に提出したと発表した。

今回の申請は、722名の再発・難治性の多発性骨髄腫の患者を対象にイキサゾミブ群(同薬+レナリドミド+デキサメタゾン)とプラセボ群(プラセボ+レナリドミド+デキサメタゾン)とを比較した、ランダム化、二重盲検、プラセボ対照の国際共同臨床第3相試験「TOURMALINE-MM1」のデータに基づいている。同試験において、患者は引き続き治療を受け、長期的な転帰についての評価が行われているという。


週1回経口投与という利便性に期待

イキサゾミブは、、ALアミロイドーシスなどの悪性腫瘍に対する新規経口プロテアソーム阻害薬。同剤は、米国および欧州で2011年に多発性骨髄腫について、2012年にALアミロイドーシスについてオーファン指定を受けるとともに、2014年に再発・難治性のALアミロイドーシスについてFDAよりBreakthrough Therapyの指定を受けている。

近年、多発性骨髄腫においての継続治療は、患者の長期的な転帰の改善を示す標準治療となりつつある。プロテアソーム阻害は同疾患の治療において不可欠な要素となってきているが、特に有効な経口治療薬がない場合、静注および皮下注で治療を受けている患者にとって治療は困難となる可能性がある。週1回経口投与という利便性を有し、優れた有効性を示す同剤が承認されれば、患者の治療に大きな進歩がもたらされるものと考えられる。

今回の米国における申請が、同剤の初めての申請となるという。同社では今後、欧州等における同剤の申請も順次実施していく予定としている。

▼関連リンク
武田薬品工業株式会社 ニュースリリース

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • 2025年1月より社長交代で新たな体制へ‐アレクシオンファーマ
  • ミリキズマブの炎症性腸疾患に対する長期持続的有効・安全性データを公開-リリー
  • 転移性尿路上皮がん、一次治療における新たな選択肢への期待
  • 心臓ロボット手術用の部位を見やすく展開するプレートを開発-大阪公立大
  • 新たにオンコロジー領域に注力し「2031年までに年平均成長率8%を目指す」‐GSK