ノロウィルスとトイレの関係性を調査
ノロウイルスに感染する人が増加しているが、英、リーズ大学のMark Wilcox教授らが調査した結果、用を足した後トイレのふたを閉めないまま水を流すと、便に含まれているウイルスや細菌が空中拡散してしまい、感染を拡散する可能性が高いということがわかった。
ニュース:ふたを閉めないでトイレを流すことで病原性細菌感染の恐れ
これと似た実験を、日本国内でも行っている。実験を行ったのは、長野県北信保健福祉事務所である。今回の調査では擬似水様下痢便を用いて、和式トイレの場合にはどのように飛散するのかということを調べた。
またその際に周囲の状況だけでなく、被服や肛門周辺を拭きとった手がどのぐらい汚染されているのかということについても調査した。
(写真はWikiメディアより引用)
和式トイレでは水様下痢便の飛散が拡大
和式トイレで水様下痢便を出した場合には、便器周辺のかなりの部分に飛散し、それ以外にも臀部周辺の広範囲や、ズボンの裾、かかと部分にも多く便が飛散するということが判明した。
肛門に付着している便を拭きとった場合にはトイレットペーパー以外にも、使用した手や手首、手首周辺を覆っている袖口にも便は付着していた。
この実験の結果、和式トイレの場合は、便器周辺にも多くウイルスや細菌を含んでいる便が飛散するということと、ズボンや靴などの着用している被服が汚染されるということがわかった。また和式トイレ、洋式トイレ関係なく、臀部周辺の広範囲にわたって便が付着するため、下着やズボンなどにも汚染が拡大しやすいということが判明した。
そのためノロウイルスなどの感染症が拡大しないようにするためには、適切な清掃、和式トイレを使用する場合には上着を脱ぐ、専用の履物を使用する、手洗いを徹底し消毒を行う、などが重要である。
▼外部リンク
長野県北信保健福祉事務所(実験の結果を写真掲載)
http://www.pref.nagano.lg.jp/xeisei/hokuho/