薬事・食品衛生審議会の要指導・一般用医薬品部会は5月29日、医療用医薬品成分の一般用への転用(スイッチOTC化)を促進させるための新スキームを了承した。これまでは、転用が適当と考えられる成分を日本薬学会がまとめた上で、関連する医療関連学会に意見を聴き、同部会で可否を検討していたが、一般からの意見を反映できる仕組みにするため、関連学会や団体、消費者などから候補成分の要望を受け付けるようにする。また、スイッチ化のプロセスを透明化するため、医学・薬学の専門家、消費者などで構成される「評価会議」を新設。公開で議論を行い、選定されたスイッチ候補品目について意見募集し、同部会に報告する。
現行のスキームでは、日本薬学会がスイッチOTCの候補成分を選定し、日本医学会など100以上の関係医学会から意見を聴いた上で、同部会で適当な成分を了承するという運用が行われているが、スキームの運用が開始されてから5年以上が経過し、一般用医薬品を取り巻く環境も大きく変わっている。