線維筋痛症の適応では37の国と地域で承認済
塩野義製薬株式会社と日本イーライリリー株式会社は5月26日、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤「サインバルタ(R)カプセル20mg、同30mg」(一般名:デュロキセチン塩酸塩)について、線維筋痛症に伴う疼痛の適応が追加されたことを発表した。
同剤は米国のイーライリリー・アンド・カンパニーで創製され、大うつ病性障害に対する抗うつ薬として、2004年に米国で最初に発売されていた。線維筋痛症に伴う疼痛については2008年の米国における適応拡大以来、37の国と地域で承認されている。
日本国内では2010年1月20日に製造販売を承認され、同年4月16日に薬価収載されている。さらに、2010年11月に開催された「第6回医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において、線維筋痛症に対する医療上の必要性が高い薬剤と判断され、厚生労働省からの開発要請を受けていた。
通常、成人には1日1回朝食後、60mgを経口投与
今回の適応追加を受け、同剤の効果・効能は、うつ病・うつ状態、糖尿病性神経障害に伴う疼痛、線維筋痛症に伴う疼痛となった。
うつ病・うつ状態、糖尿病性神経障害に伴う疼痛に関しては、通常、成人には1日1回朝食後、40mgを経口投与する。投与は1日20mgより開始し、1週間以上の間隔を空けて1日用量として20mgずつ増量する。なお、効果不十分な場合には、1日60mgまで増量することができるとされる。
線維筋痛症に伴う疼痛に関しては、通常、成人には1日1回朝食後、60mgを経口投与する。投与は1日20mgより開始し、1週間以上の間隔を空けて1日用量として20mgずつ増量することを、用法・用量としている。
▼外部リンク
・日本イーライリリー株式会社 プレスリリース