尋常性乾癬を適応とする製造販売承認を申請
中外製薬株式会社は5月25日、尋常性乾癬を予定適応症としてマルホ株式会社と共同開発を行ってきたマキサカルシトール・ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル配合外用剤(開発コード「M8010」)について、製造販売承認申請を厚生労働省に行ったことを発表した。
同開発品は、中外製薬が創製した活性型ビタミンD3誘導体であるマキサカルシトールと、合成副腎皮質ホルモンであるベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルの配合外用剤。両単剤とも尋常性乾癬を効能・効果の1つとしており、尋常性乾癬に対する両剤の併用は医療現場でもすでに行われている。
安全性は2剤併用時と同様
国内で実施された第3相臨床試験では、同開発品の1日1回塗布について、マキサカルシトール軟膏単剤(1日2回塗擦)およびベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル軟膏単剤(1日1回塗布)に対する優越性を評価。その結果、主要評価項目(4週間後のPSI合計スコア)および副次的評価項目(4週間後のmPASI減少率)のいずれにおいても、両単剤に対する優越性が確認されている。
安全性については、主な有害事象として、鼻咽頭炎および血中コルチゾール減少が認められたが、いずれも軽度であり、両単剤と比較して発現率に大きな差は認められず、同開発品の安全性は両剤を単剤で使用した際と同様だという。
両社は、2001年から発売しているマキサカルシトールを有効成分とする「オキサロール(R)軟膏」より共同開発を行っている。既に販売している「オキサロール軟膏・ローション」と同様、承認取得後の情報提供はマルホが行う予定としている。
▼外部リンク
・中外製薬株式会社 プレスリリース