厚生労働省は27日、第100回薬剤師国家試験の結果を発表した。受験者数1万4316人のうち、合格者は6年制になってから最多の9044人で、合格率は63・17%だった。合格者数は、前回の7312人から1732人増え、合格率も前回の60・84%から約2ポイントほど上昇。50%台への転落は免れた。厚労省は、新卒者が前回並みの合格率を維持し、既卒者の合格者数と合格率が増えたためと分析した。ただ、4年制時の国試で複数採用され、6年制になってからは第97回国試で1問のみだった補正対象問題が11問あった。不適切問題3問と合わせると計14問が正解扱いとなっており、厚労省が薬剤師の需給に支障を来さないよう、補正を行った可能性もある。
国試は、1万6546人が出願し、1万4316人が受験した。「6年制新卒」の合格率は前回の70・49%から微増の72・65%となった一方で、「6年制既卒」の合格率は低水準だった前回の39・85%から53・12%に上昇。前回の国試で「あと一歩」届かなかった学生が数多く試験を受けたこともあり、合格者数が前回の1003人から2794人に増えた。