検査効率とフレキシビリティの向上により快適な検査環境を実現
東芝メディカルシステムズ株式会社は3月4日、東芝MRIのプラットフォームである「M-Power(TM)」の最新バージョン、V3.1を搭載した東芝1.5テスラMRIシステム「Vantage Titan(TM)」のグローバル販売活動を開始すると発表した。
画像はニュースリリースより
Vantage Titanは、MRI装置の問題である狭い検査空間と大きな騒音を克服。画質に影響を与えることなく大口径化と静音化を実現し、患者にやさしい検査環境を提供するという。今回のバージョンでは、3テスラシステムに搭載されている最新アプリケーションにも対応し、快適なワークフローとセキュリティの充実化を図っている。
サイバーセキュリティ対策やアラート機能も強化
今回の装置には、頭部や心臓の形状を解析し、各断面の位置決め設定をアシストする「EasyTech」のラインナップに、脊椎検査用の「SpineLine」を搭載。脊椎検査に必要な位置決め設定時間の短縮化を行い、快適なワークフローを実現したという。
また、装置性能を最大限に発揮させるべく、シーケンス条件編集の自由度を向上、フレキシブルなパラメータ設定により、快適な環境と高画質を実現。新たに搭載されたアプリケーションである、拡散強調画像「Computed DWI」(cDWI)は、得られた画像からhigh b画像を演算処理することにより、撮像時間を延長することなく診断能の向上が可能だという。さらに、新しい「Atlas SPEEDER(TM)ヘッド/ネック」では、チルト機構を搭載。従来検査の難しかった背中の曲がった高齢者の検査に対しても短時間にセッティングでき、より楽な姿勢で検査を受けることが可能になったとしている。
昨今、重要視されているセキュリティ対策としては、Windows 7とホワイトリスト方式のセキュリティソフトウエアを搭載。ホワイトリストに登録されているソフト以外は動かないという仕組みにより、悪意のあるソフトウェアなどによる攻撃からシステムを守り、システムダウンや、ネットワークを介した感染拡大、患者情報の流出を防ぐとしている。また、万が一のシステムトラブルに対するアラート機能の強化や、ハードウェアを迅速にリセットする機能等を新たに追加することで、従来からのリモートメンテナンス機能とあわせ、ダウンタイムを最小化したという。
なお同装置は、米国国防総省のネットワークセキュリティガイドラインに適合した世界初のMRIシステムとして、米国空軍より「Approval To Operate 」(ATO)を受けている。
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・東芝メディカルシステムズ株式会社 ニュースリリース