■薬価引下げ分吸収で貢献大
厚生労働省の武田俊彦大臣官房審議官(医療保険担当)は3日、都内で講演し、経済財政諮問会議が要求している薬価の毎年改定に言及。「度重なる薬価改定の医療費効率化分は、医薬品卸が低い利益率の中で流通コストを下げて吸収してきた。これにより、製薬企業の利益率、医療機関の健全経営に寄与してきたことを忘れてはならない」と強調し、「卸業者の努力を多くの人は知らなさすぎるのではないか」と訴えた。
武田氏は、薬価改定を実施するためには、4月の診療報酬改定で導入された早期妥結を促す「未妥結減算」の効果と影響を含め、市場実勢価を正確に把握することが必要とし、「それによって妥結率や価格形成がどうなったかを含めて検証しなければ、イノベーションと医薬品の安定供給に責任を持つ厚労省として、次のステップに進めない」との姿勢を示した。