発熱性好中球減少症の発症抑制を効能・効果として
協和発酵キリン株式会社は、持続型G-CSF製剤「ジーラスタ(R)皮下注3.6mg」(一般名:ペグフィルグラスチム(遺伝子組換え))を11月28日より発売すると発表した。
画像はニュースリリースより
がん化学療法に起因して発症する好中球減少症は、発熱を伴うことがあり、そのような病態は発熱性好中球減少症と呼ばれる。これは何らかの感染症が疑われる病態であり、ただちに適切な治療を開始しないと重症化する恐れのある合併症であるとされている。
医療上の簡便性に優れた、作用時間の長いG-CSF製剤
今回発売されたジーラスタは、好中球を選択的に増加させて機能を高めるG-CSFの1つ「フィルグラスチム」をペグ化し、作用時間を延長させた持続型のG-CSF製剤。がん化学療法時の発熱性好中球減少症の発症抑制に用いられ、同剤の投与により、感染症発症リスクを低減し、がん化学療法の投与量やスケジュール遵守が可能となることが期待されている。
さらに同剤は、がん化学療法1サイクルに1回の投与で、フィルグラスチム連日投与に劣らない効果を発揮することから、患者の投与負担軽減や外来化学療法時の通院負担軽減にも寄与できるとしている。
なお、ペグフィルグラスチムは米アムジェン社が創製し、キリンホールディングスとアムジェン社のジョイントベンチャーであるキリン・アムジェン社から導入したもので、これまでに世界107の国と地域で承認されている。(横山香織)
▼外部リンク
・協和発酵キリン株式会社 ニュースリリース