政府の行政刷新会議は、17日に実施した新仕分けで生活保護の医療扶助をめぐって議論し、後発品の使用を原則化すべきと結論づけた。議論に参加した岡田克也副総理も「一歩踏み出すときではないか」と発言。見直しの中で直ちに取り組むべき課題と位置づけられた。また、市販品類似薬は、自己負担割合の引き上げや保険給付の可否を毎年検証することを提言。後発品については、薬価見直しや先発品との差額の一部自己負担を検討するよう抜本的な見直しを求めた(2面に関連記事)
生活保護の医療扶助をめぐっては、一部自己負担の導入と後発品の原則化が焦点となった。財務省は、後発品の使用状況を数量ベースで比較した結果、一般受診者の23・0%に対し、生活保護受給者が20・9%と低いことなどを指摘。後発品の使用原則化を提言した。
厚労省は、生活保護受給者の9割が家族のいない単身者で、患者本人に納得して服用してもらうことが基本と慎重姿勢を示したが、評価者からは、政府が効能・効果が同等と認めている後発品を義務化しないことに疑問の声が相次いだ。