「バイクロット配合静注用」を11日より販売開始
化学及血清療法研究所(化血研)は11月11日、インヒビターを保有する血友病患者を対象とした止血治療用バイパス製剤「バイクロット(R)配合静注用(一般名:乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子)」について、同日付で販売を開始したと発表した。
画像はプレスリリースより
インヒビターを有する血友病患者の治療では、第8因子や第9因子の関与する凝固経路をバイパスし、血液凝固反応を促進して、止血機能を発揮する製剤が用いられる。バイクロット配合静注用は、国産初の血友病インヒビター止血治療用製剤で、化血研が製造し、全国で販売・販促活動を展開していくという。
同剤は、化血研が臨床試験で有効性と安全性を確認し、2013年10月、厚生労働省に対して製造販売承認を申請、今年7月4日に承認を取得していた。
投与回数と投与容量の削減でQOL向上も期待
バイクロット配合静注用は、止血治療で用いる場合の投与回数と投与容量を削減することができ、患者のQOL向上に寄与することが期待されている。また、国産初のバイパス製剤となったことで、今後、国内供給体制の向上・安定化にも貢献すると考えられる。
保存は、遮光し10度以下で凍結を避けて行う。使用においては、1バイアルを添付されている日本薬局方注射用水2.5mLで溶解し、活性化人血液凝固第7因子として、体重1kgあたり1回60~120μgを2~6分かけて緩徐に静脈内注射することとされている。なお用量は症状に合わせて調整する。
追加投与を行う場合には、8時間以上の間隔を開け、初回投与用量と合わせたとき体重1kgあたり180μgを超えないものとする必要がある。
▼外部リンク
・化学及血清療法研究所 プレスリリース