正しい知識の普及にはもってこいのツールだった
今や、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)は、多くの人たちの日常生活に密着したものになっています。一方で、SNSに関連する問題点も多く指摘されるようになっていました。
けれども、SNSの利用は悪いことだけではないようです。ミズーリ大学の研究によって、SNSは利用者の間の健康に関する正しい知識の普及に役立っていることが確認されたのです。
専門家によれば、このように適切な知識の普及を行うことは、ナレッジ・マネジメント・システム(knowledge management systems=KMS)と呼ばれています。調査のポイントは、SNSを使った場合に、KMSがより効果的に働くかを明らかにすることにありました。
流れてくる情報で、忘れることも防止できる
すでに大規模な組織では、スタッフの教育や知識普及にネットワークを通じたKMSが使われています。SNSの特徴に、情報の提供側が情報提供のタイミングを決められることがあります。そのため、適切なタイミングで情報提供を行うことで、メンバーがすでに持っている知識を忘れてしまうことを防いだり、忘れてしまっている内容を思い出したりできるようになるのです。
この仕組みを上手に利用するには、まずネットワークの中に、多くの人に共通の話題を提供できる人が存在すること、そして、その人がSNSを使いこなすことができ、適当なタイミングで情報を発信することが重要になります。また、ネットワークの中で、複数のキープレーヤー同士がつながっていると、相乗効果で活発に情報の提供が行われるようになるそうです。
みなさんもSNSを通じて、健康に関する情報を得ることが多くあるかと思います。専門的な知識を持つ人たちとのつながりをたどることで、自然と正しい知識を身につけることも出来るのですね。上手な利用を心がけていきたいものです。
▼外部リンク
・Social Networks Can Strengthen Knowledge-Sharing
・Improving knowledge sharing in healthcare through social network analysis (PDF)