医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > トルバプタンの臨床第3相試験結果、大塚製薬

トルバプタンの臨床第3相試験結果、大塚製薬

読了時間:約 1分
このエントリーをはてなブックマークに追加
2012年11月08日 AM07:13

常染色体優性多発性嚢胞腎

常染色体優性多発性嚢胞腎とは、両側の腎臓に嚢胞が無数に生じる、遺伝性疾患。多発性嚢胞腎の一種で、多発性嚢胞腎患者の約60%に高血圧が発症し、間質の線維化と細動脈硬化によって、半数は70歳までに末期腎不全に至ってしまう難病である。

(画像は、ウィキメディアより)

第3相試験結果良好

大塚製薬は、常染色体優性多発性嚢胞腎を対象としたトルバプタンの第3相試験の結果を発表した。

本試験は、日本を含めた世界129の治験医療機関で実施された、二重盲検プラセボ対照並行群間第3相試験である。1,445名の患者(18-50歳の男女)を登録、うち961名はトルバプタン群(朝夕1日2回45 mg/15 mg、60 mg/30 mgまたは90 mg/30 mg)に、484名がプラセボ群に割り付けられ、3年間にわたる試験であった。

その結果、主要評価項目である両腎容積の変化率(年率)は、プラセボ群が5.51%の増加、トルバプタン投与群は2.80%の増加であり、有意な変化率の減少(49.2%)がみられた。

安全性に関しては、頻度の高い副作用(≥10%以上でかつプラセボに比較し有意に発生するもの)として、喉の渇き(55.3%対20.5%)、多尿(38.3%対17.2%)、夜尿(29.1%対13.0%)、頻尿(23.2%対5.4%)、多飲症(10.4%対3.5%)がみられた。

▼外部リンク

Qlifepro 2012年11月05日 AM11:25
https://www.qlifepro.com/press/-pharmaceutical-3/

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • 2025年1月より社長交代で新たな体制へ‐アレクシオンファーマ
  • ミリキズマブの炎症性腸疾患に対する長期持続的有効・安全性データを公開-リリー
  • 転移性尿路上皮がん、一次治療における新たな選択肢への期待
  • 心臓ロボット手術用の部位を見やすく展開するプレートを開発-大阪公立大
  • 新たにオンコロジー領域に注力し「2031年までに年平均成長率8%を目指す」‐GSK