ARBおよびACE阻害剤使用について注意喚起
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)は9月11日、高血圧治療剤について適正使用を求め、「PMDAからの医薬品適正使用のお願い」を同機構のホームページ上に掲載した。
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これは、アンジオテンシンII受容体拮抗剤(ARB)およびアンジオテンシン変換酵素阻害剤(ACE阻害剤)について、妊婦および妊娠の可能性がある婦人への使用についての留意事項の周知徹底を目的に、公表したもの。ARBおよびACE阻害剤は胎児への影響が報告されており、妊婦への投与は禁忌とされている。
胎児・新生児死亡、羊水過少症など副作用が複数例報告
「PMDAからの医薬品適正使用のお願い」では、妊娠が判明したあともARBおよびACE阻害剤が継続して服用されている症例、胎児への影響が疑われる症例の報告が複数あるという。
報告された症例は、胎児・新生児死亡、羊水過少症、胎児・新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全、羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、脳、頭蓋顔面の奇形、肺の発育形成不全など。また、平成23~25年度にPMDAに報告された、妊婦または胎児への影響が疑われる副作用は、ARBおよび配合剤(ARBを含むもの)が25例58件、ACE阻害剤によるものが3例5件としている。
PMDAはARBおよびACE阻害剤の添付文書に書かれている注意事項を抜粋し、投与にあたっては十分に留意するように、としている。(小林 周)
▼外部リンク
・独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 プレスリリース