医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > アールテック・ウエノ ウノプロストン点眼液の添加剤配合に関する特許成立を発表

アールテック・ウエノ ウノプロストン点眼液の添加剤配合に関する特許成立を発表

読了時間:約 1分25秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年09月05日 PM05:00

トロメタモールの配合により分解を抑制

株式会社アールテック・ウエノは9月1日、「イソプロピルウノプロストン点眼液へのトロメタモール配合に関する」国内における特許出願について、8月8日付で特許権として認められ、成立したことを発表した。


この画像はイメージです

登録番号は、特許第5593345号。「イソプロピルウノプロストンの分解抑制方法」を発明名称として登録されている。これは、ウノプロストンを有効成分とする点眼液で、添加剤としてトロメタモールを配合することにより、点眼液中でのウノプロストンの安定性向上を図ることができるという知見に基づくもの。同社は、今後もウノプロストンの研究開発において、関連する知的財産権の国内外での取得を目指し、独占的事業化の体制を確立していく方針としている。

国内第3相臨床試験を実施中

アールテック・ウエノは網膜色素変性に対し、ウノプロストンを主成分とした治療薬の開発を進めており、現在、日本国内でウノプロストン(開発コード:UF-021)点眼液の第3相臨床試験を実施中だ。第2相臨床試験では、眼底網膜中心部の網膜感度が悪化する例を減少させることを示唆する結果を得ているという。

なお、このウノプロストンによる網膜色素変性症治療薬の開発は、独立行政法人科学技術振興機構(JST)の研究成果最適支援展開プログラム A-STEP「本格研究開発ステージ 実用化挑戦タイプ(委託開発)」に採択されている。

「プロストン」は、アールテック・ウエノの創業者である上野隆司博士が1980年代初めに発明した機能性脂肪酸の一群。医薬品として局所的に有効な生理作用を持ちながら、プロスタグランジンが本来持つ多彩な全身副作用をほぼ分離した化合物として知られる。

1994年に販売承認を取得した「レスキュラ(R)点眼液 0.12%」は、・高眼圧症の治療薬として認められた世界初のプロストン医薬品であり、1994年の発売以来、世界45か国で承認されている。2009年には処方変更により防腐剤濃度を低減し、翌2010年には冷所保存から室温保存が可能となった。

同剤は、イオンチャネル開口作用、眼圧下降作用を持つが、そのほかに視神経保護作用(in vitro)や正常眼圧緑内障における眼血流改善作用もあるとされている。(紫音 裕)

▼外部リンク
株式会社アールテック・ウエノ プレスリリース

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • 2025年1月より社長交代で新たな体制へ‐アレクシオンファーマ
  • ミリキズマブの炎症性腸疾患に対する長期持続的有効・安全性データを公開-リリー
  • 転移性尿路上皮がん、一次治療における新たな選択肢への期待
  • 心臓ロボット手術用の部位を見やすく展開するプレートを開発-大阪公立大
  • 新たにオンコロジー領域に注力し「2031年までに年平均成長率8%を目指す」‐GSK