持田製薬の高脂血症治療薬「エパデール」のスイッチOTC薬が、10月17日の厚生労働省の薬事・食品衛生審議会一般用医薬品部会で承認された。
※スイッチOTC=医療用医薬品から一般用医薬品への転用をいう。
(この写真はイメージです)
同医薬品は、2009年7月に承認を申請したが、過去2回の審議では、「中性脂肪値が高い場合、糖尿病などの合併症が隠れている可能性があるため、医療機関にかかるべき」など否定的な意見が出されていたため、承認の了承が見送られていた。
同医薬品は、医療用医薬品の「エパデールS600」と同一成分・分量の内服薬であるため、対象服用者は、健康診断などで中性脂肪値が境界領域の範囲(150mg/dL以上300mg/dL未満)とされる。
過去2回の承認の見送りがあり、持田製薬では部会の意見を取り入れて、販売に当たっては、薬剤師の情報提供と指導を行うとした。購入者と薬剤師がセルフチェックシートを用いて、ハイリスク患者への販売を未然に防ぎ、また 食事や運動などの生活習慣改善の為の資料をセルフチェックシートに付けて、適時、販売側の指導を行うとしている。
エパデールは、1981年に持田製薬(ニッスイとの共同研究)がEPA(エイコサペンタエン酸)を原体として開発した医薬品である。最初の承認は、閉塞性動脈硬化症での適用であったが、その後高脂血症に適用を拡大、さらに冠動脈疾患の1次予防、2次要望にも有効であることがあきらかになっている。
近年、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)など、主に魚介類に含まれる成分が、健康食として有効であると、耳にする事が多くなってきたが、「エパデール」は、世界で始めて青魚から高純度のEPAを抽出・精製に成功して生まれた医療薬である。
▼外部リンク
エパデール(持田製薬株式会社HP内)
http://www.mochida.co.jp/dis/medicaldomain/