医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 理研 後縦靭帯骨化症の発症に関わる6つのゲノム領域を発見

理研 後縦靭帯骨化症の発症に関わる6つのゲノム領域を発見

読了時間:約 1分2秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年08月04日 PM02:30

厚生労働省 難治性疾患克服研究事業による2つの研究班と

独立行政法人理化学研究所は7月28日、)の発症に関わる6つのゲノム領域を発見したことを発表した。


画像はプレスリリースより

この研究成果は、理研統合生命医科学研究センター骨関節疾患研究チームの池川志郎チームリーダー、中島正宏特別研究員、統計解析研究チームの高橋篤チームリーダーらと、厚生労働省難治性疾患克服研究事業の「脊柱靭帯骨化症に関する調査研究班」、「後縦靭帯骨化症の病態解明・治療法開発に関する研究班」との共同研究チームによるもので、英科学雑誌「Nature Genetics」オンライン版に同日付で掲載された。

5つの感受性遺伝子も同定

共同研究チームは、OPLLの遺伝要因を明らかにすることを目的に、全ゲノム解析を実施。日本人のOPLL患者・非患者7,922人について約60万個の一塩基多型を調べ、OPLL発症に相関するものを検索した。

また、別の日本人のOPLL患者・非患者7,017人について追試を実施し、得られた結果の再現性を確認したところ、OPLL発症と強く相関する6つのゲノム領域を発見したという。

さらに中島特別研究員らは、発見した領域に含まれる遺伝子の発現解析を実施し、骨化にともなって、発現が変化する5つの感受性遺伝子を同定したとしている。

プレスリリースでは、

今回の発見は、遺伝要因をターゲットにしたOPLLの治療法の開発や、これらの遺伝情報を用いた個人の病態を予測する方法の開発などにもつながると期待できます。(独立行政法人理化学研究所 プレスリリースより引用)

と述べられている。(小林 周)

▼外部リンク
独立行政法人理化学研究所 プレスリリース

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 「働きすぎの医師」を精神運動覚醒テストにより評価する新手法を確立-順大ほか
  • 自己免疫疾患の発症、病原性CD4 T細胞に発現のマイクロRNAが関与-NIBIOHNほか
  • 重症薬疹のTEN、空間プロテオミクス解析でJAK阻害剤が有効と判明-新潟大ほか
  • トリプルネガティブ乳がん、新規治療標的分子ZCCHC24を同定-科学大ほか
  • トイレは「ふた閉め洗浄」でもエアロゾルは漏れる、その飛距離が判明-産総研ほか