2つの試験で優越性を示す
スイスのノバルティス社は7月9日、「セクキヌマブ(開発コード:AIN457)」が乾癬患者を対象にした第3相臨床試験結果において、高い有効性を示したことを発表した。
この画像はイメージです
同剤は、ERASURE試験およびFIXTURE試験において、12週時点の全ての主要評価項目および主要な副次評価項目を達成。また、FIXTURE試験において中等症または重症の局面型乾癬の症状改善について「エタネルセプト(製品名:エンブレル(R))」に対する優越性を示し、両試験においてプラセボに対する優越性を示したという。
世界で初めてのIL-17A阻害薬
セクキヌマブは、乾癬発症過程における中心的なサイトカイン(メッセンジャー・プロテイン)であるインターロイキン-17A(IL-17A)に選択的に結合し、これを中和するヒトモノクローナル抗体で、2013年にEU、アメリカ、日本において承認申請された。
中等症または重症の局面型乾癬を対象とした第3相臨床試験の結果が2013年10月に発表され、さらに中等症または重症の局面型乾癬および関節炎(乾癬性関節炎および強直性脊椎炎)における結果が2014年に発表される予定だという。
さらに、中等症または重症の局面型乾癬においてセクキヌマブと「ウステキヌマブ(製品名:ステラーラ(R))」を直接比較するCLEAR試験や、掌蹠乾癬、爪乾癬および掌蹠膿疱症を対象とする臨床試験といった第3b相臨床試験も進行されている。(小林 周)
▼外部リンク
・ノバルティス ファーマ株式会社 プレスリリース