撮像後すぐに三次元観察が可能
株式会社島津製作所は7月14日、マイクロフォーカスX線CTシステム「inspeXio SMX-90CT Plus」の発売を発表した。
画像はプレスリリースより
マイクロフォーカスX線CTシステムとは、微小焦点のX線発生装置とX線検出器の間でサンプルを回転させ、観察したデータを元にサンプル内部の3次元構造を再構成する装置。3次元的な繊維配向、形状の計測など、幅広い分野で用いられている。
同製品は、同社のCT画像撮影システムであるinspeXio SMX-90CTに、最新のHPC(High Performance Computing)技術を用いた超高速演算処理システムや、医用画像の分野で業界標準となっているDICOMフォーマットへの画像出力機能などを新たに搭載した新製品だ。コンパクトな卓上型の筐体で、樹脂製品、骨や歯、医薬品などのサンプルを、キャリブレーション(較正)フリーで素早く簡単に3次元観察することが可能。撮像後、すぐにCT画像を確認できるため、さらに手軽にマイクロフォーカスX線CTシステムが利用できるとしている。
誰でも簡単にCT撮像を実現
今後、生体素材向けのCT装置に対するニーズはさらに高まることが予想されており、既に生体・骨・軟組織の研究分野においては、実験動物を用いた骨粗しょう症、リウマチなどの病気に関連する骨組織の観察や、骨補強材の構造解析にCT撮像が利用されている。
同製品は、簡単にサンプル内部の3次元構造を観察できる基本設計に加え、独自の高い操作性と、超高速演算処理システムHPC inspeXioを標準搭載することにより、「誰でも」「簡単に」「美しい」CT撮像を「素早く」実現することを可能にしたとしている。(浅見園子)
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・株式会社島津製作所 プレスリリース