医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 内針の分離が必要ない、医療事故を防ぐ新型カテーテル

内針の分離が必要ない、医療事故を防ぐ新型カテーテル

読了時間:約 49秒
2012年10月11日 PM05:00
金属針の分離に伴うリスク

広島県に本社を持つ医療機器製造のJMSは針を抜き取る際に起こる医療事故を防ぎやすくした静脈留置カテーテル「セーフウイングキャス」を1日から販売開始した。

(同社プレスリリースより)

静脈留置カテーテルは患者の血管内に柔らかいプラスチックのカテーテルを送り込む際に金属製の針を血管に刺した後、金属針のみを抜き取り、分離する必要があった。

この際分離した金属針で医療従事者の針刺し事故が起きたり、カテーテルの接続部分から漏れ出た血液への接触や、接続部分の汚染による患者の感染リスクなど、医療器具としての安全性には改良の余地があった。

血管の損傷も起こりにくい

「セーフウイングキャス」は抜き取った針が分離されることなく本体内部に収納される新構造のカテーテルで、針が外部に露出する心配や血液漏れを防ぐことができる。

医療従事者にとっては針を抜き取る必要がないため、翼状針のように使いやすく、血管内には柔らかいプラスチック製のカテーテルだけが入るため、患者が動くことによる血管損傷や血管外への薬液漏れのリスクもない。

医療現場にも患者にも嬉しい新製品、JMSは病院向けに今後3年間で約10億円の販売を目指す。

▼外部リンク

プレスリリース
http://www.jms.cc/ir/press_release/2012/120927_01.pdf

 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 無症状膵石、内視鏡治療のメリットとデメリットを解明-関西医科大ほか
  • 精神的健康への悪影響、ペットとの親密なかかわりで軽減できる可能性-麻布大ほか
  • 高齢運転者、認知機能低下でも同乗者アリで事故を起こしにくい-筑波大ほか
  • リードレスペースメーカによる新規治療法、従来型の制約を克服-滋賀医大
  • 自己免疫性小脳失調症、KLHL11抗体測定系を日本で初めて確立-北大ほか
  • あなたは医療関係者ですか?

    いいえはい