長年の皮膚科学の研究でCMLに着目
佐藤製薬株式会社は6月3日、紫外線による光老化研究において、カミツレ抽出液とラン抽出液を併用することで、非常に高いCML(糖化最終産物カルボキシメチルリジン)生成抑制効果があることを確認したと発表した。この研究は、3月27日~30日に開催された日本薬学会第134年会で発表されており、現在特許出願中である。
画像はプレスリリースより
同社は、細胞を用いた独自の素材評価を行い、肌トラブルを改善する生薬や植物エキスを探索するなど、長年皮膚科学の研究を行ってきた。
30~50代の女性116名を対象として、2013年に同社が実施した肌調査結果などから、さまざまな肌トラブルの原因となっている光老化、特に糖酸化によって生成されるCMLに着目したという。
肌のくすみ、ハリ、弾力低下の原因となるCML
CMLは、肌への影響が大きいとされる糖酸化生成物のうち、生体内での生成量が特に多く、蓄積すると肌のくすみ、ハリ、弾力低下の原因となるもの。
紫外線によって肌の表皮・真皮で生成されたCMLは、皮膚内に蓄積。透明感のないくすんだ肌の原因となる。さらに、加齢により肌の抗酸化機能が低下している場合、より顕著に影響があらわれるとされている。
そこで同社は、細胞老化させた皮膚線維芽細胞を用いて実験。紫外線照射によるCML生成を抑制する効果がある素材の探索を進めた。その結果、カミツレ抽出液にCML生成抑制効果があり、さらにラン抽出液を併用することで、より高い生成抑制効果があることを見出したという。
今後はこれらの研究成果をもとに、CML生成抑制効果を応用したエイジングケア製品の開発を進めていく方針としている。(白井蓮)
▼外部リンク
佐藤製薬株式会社 プレスリリース
http://www.sato-seiyaku.co.jp/newsrelease/