SGLT2に対する高い選択性を示す
アストラゼネカ株式会社と小野薬品工業株式会社は5月23日、2型糖尿病治療薬「フォシーガ(R)錠5mg、10mg(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)」を同日より発売したと発表した。
画像はプレスリリースより
同剤は、腎尿細管でのグルコース再吸収を制御するナトリウム・グルコース共輸送体2(SGLT2)に対する選択的かつ可逆的な阻害剤。
血液中の過剰なグルコースを尿と共に体外へ排出させ、血糖を低下させる。SGLT2に対して高い選択性を示し、1日1回経口投与で、インスリンを介さずに空腹時血糖および食後高血糖を改善するため、食前・食後問わず、また朝以外でもいつでも投与可能という。
心血管系への影響を評価する臨床試験も進行中
フォシーガ錠は、世界で初めて発売されたSGLT2阻害剤であり、すでに世界45ヵ国(2014年5月現在)で2型糖尿病治療薬として承認されている。成人2型糖尿病の適応症で、EUでは2012年11月に承認。米国では、安全性と有効性を評価する24の臨床試験(11,000人以上の成人2型糖尿病患者が参加、うちダパグリフロジンを投与された患者は約6,000人)の結果に基づき、2014年1月8日に承認されていた。
また、いずれのクラスの経口血糖降下薬およびGLP-1受容体作動薬との併用試験も実施されている。現在は心血管系への影響を評価する臨床試験も進行中で、17,000人以上の患者に投薬する予定としている。(浅見園子)
▼外部リンク
アストラゼネカ株式会社 プレスリリース
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