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名大 アルツハイマー病関連物質の3次元分布状況測定に成功

読了時間:約 53秒
2014年05月28日 PM12:00

質量分析イメージング技術を用いて

名古屋大学は5月20日、同大学環境科学研究所の澤田誠教授らの開発チームが、マウス脳内でアルツハイマー病関連物質の3次元分布状況を測定することに成功したと発表した。


画像はwikiメディアより引用

この研究成果は、JST先端計測分析技術・機器開発プログラムの一環として開発された「質量分析イメージング技術」を用いることによって得られたもの。大阪で開催された「第9回日本分子イメージング学会」において、5月23日に発表された。

各層の測定データを再構成

同開発チームは、アルツハイマー病モデルマウスの脳から切り出した層状の組織片をレーザーと熱溶融フィルムを用いて格子状にサンプリングし、それぞれについて質量解析を行った。

各層でこの工程を繰り返し、測定データを正確に再構成することで3次元の分布状況がわかる技術を確立。その結果、アルツハイマー病のモデルマウスの脳内では、アルツハイマー病発症の原因のひとつとされるアミロイドβの単量体と2量体の空間分布が異なることがわかったという。

プレスリリースでは

今後、さらに詳細な観察を行うことで、アルツハイマー病の発症メカニズムに迫っていけると期待されます。(独立行政法人科学技術振興機構 プレスリリースより引用)

と述べられている。(小林 周)

▼外部リンク

名古屋大学 プレスリリース
http://www.nagoya-u.ac.jp/about-nu/public-relations/

 

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