タバコを止めると太る、という話は良く聞かれるものですが、実はタバコが太る原因を作っているという事実を知っていましたか?女性にプリンを食べてもらう実験で明らかになりました。
(画像はイメージです)
FreeDigitalPhotos.net by rakratchada torsap
ワシントン大学の研究チームが行った調査に参加してくれた女性は、全部で47人。内訳は、肥満・スモーカー14人、肥満・ノンスモーカー11人、標準体重・スモーカー10人、標準体重・ノンスモーカー12人です。
バニラ味のプリンに含まれる糖分や脂肪分を変化させながら、味や満足度についてレポートしてもらいました。糖分は甘みとして、脂肪分は濃厚具合として、評価してもらいました。また、香りによって味覚が影響されないように、ノーズクリップをつけたり外したりしてもらいました。
全てのグループで、脂肪分が高くなるにつれ、プリンが濃厚になると感じていました。また、脂肪分が高いプリンでは、脂肪分ゼロのプリンよりも、同じ糖度でも甘みが強いと感じられたそうです。また、ノーズクリップを外しているときの方が、甘みを強く感じることができました。
ところが、肥満・スモーカーのグループに属する人は、同じプリンを食べたときに、甘みや濃厚さの評価も、そして満足度も低くなるという結果になりました。
肥満の状態でタバコを吸っていると、それだけでも心臓血管系の病気にかかるリスクが高くなりますが、この調査ではそのような状態にある女性では、より脂っこいもの、甘いものを食べないと満足ができないという可能性に行き当たりました。
タバコを止めると太るという世間一般の説もありますが、まずは禁煙を心がけた方がよいようです。今後のさらなる調査に期待ですね。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Cigarette smoking and obesity are associated with decreased fat perception in women
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/oby.20697/
Smoking may dull obese women’s ability to taste fat and sugar
https://news.wustl.edu/news/Pages/