わずか17分で迅速な検査が可能
シスメックス株式会社は4月21日、免疫血清検査分野の全自動免疫測定装置HISCL-5000、HISCL-2000iで使用可能なアトピー性皮膚炎マーカー「HISCL(R) TARC試薬」を、塩野義製薬株式会社と共同開発し、発売すると発表した。
(画像はプレスリリースより)
遺伝や生活環境などによる免疫機能の異常によって引き起こされるアトピー性皮膚炎の症状は、肌に蓄積した過酸化脂質やカビによる肌への刺激に対して免疫反応が起こり、かゆみや赤みなどが慢性症状となってあらわれる。
同試薬は、シスメックスの全自動免疫測定装置HISCL-5000やHISCL-2000iを用いることで、アトピー性皮膚炎の診療前検査を約17分で迅速に行うことができるという。
診察と同時に客観的数値を確認することが可能に
アトピー性皮膚炎は、通常、医師の診察で皮疹の範囲および強さ、患者の自覚症状などから重症度を判定。また、客観的指標として、血液中のアレルギー炎症を引き起こす細胞を皮膚へ遊走させる因子であるTARCの産生量を測定する検査も行われてきた。
しかし、これまでの血液検査には時間を要し、病院内での診療前検査が困難であった。
同試薬の開発により、アトピー性皮膚炎の迅速な検査が実現し、医師の診察と同時にアトピー性皮膚炎の病勢を免疫学的観点から客観的な数値を確認することが可能であるという。
これにより、患者の待ち時間の短縮、負担軽減に寄与するとしている。(浅見園子)
▼外部リンク
シスメックス プレスリリース
http://www.sysmex.co.jp/news/press/2014/