社会保障審議会医療保険部会は9日、薬剤自己負担の見直しに向け、長期収載品の保険給付のあり方について議論を開始した。厚生労働省は、長期収載品の使用を選定療養として位置づける考え方を提案。委員から大筋で了承された。選定療養とした場合の患者負担の範囲については、患者に過度な負担にならないことや、現場にとって簡素で明確な仕組みを求める声が相次いだ。
国内製薬企業の創薬力強化、ドラッグ・ラグ/ロスの解消には、長期収載品に依存した企業が研究開発型ビジネスモデルに転換するよう促す産業構造の実現が急務となっており、6月に決定した骨太の方針でも対応が求められていた。