医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > 英GSK MEGRIT試験中止、第三の主要項目でも評価不能

英GSK MEGRIT試験中止、第三の主要項目でも評価不能

読了時間:約 1分10秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年04月26日 PM12:00

遺伝子特性陽性の部分集団特定が不可能

英グラクソ・スミスクライン(GSK)は4月2日、非小細胞肺がん(NSCLC)を対象としたMAGE-A3がん免疫療法剤の第3相臨床試験であるMAGRIT試験を中止する決定を発表した。この決定は、MAGE-A3陽性のNSCLC患者のうち、同剤による治療効果が期待できる部分集団(遺伝子特性陽性の部分集団)の特定が不可能なことが明らかになったことをうけて行われたという。


(この画像はイメージです)

GSKは、3月20日に主要評価項目の、MEGA-A3陽性集団全体に対する無病生存期間(DFS)と、化学療法を施行しなかったMEGA-A3陽性集団に対する同剤のDFSは、いずれもプラセボ群に対して、有意な延長を示すことができなかったと発表していた。

安全性に関しては独立データモニタリング委員会が、今までのMAGE-A3がん免疫療法剤のプロフィールと同じであることを確認している。

その後、同社は第三の主要評価項目である、遺伝子特性陽性の部分集団に対するDFSを検討するため、MAGRIT試験を継続したという。

第三の主要項目でも評価できず

今回、独立した第三者機関がバイアスを含まず効果を判断できる例数で解析を行ったところ、治療効果が不十分であるため、第三の主要項目を評価することは不可能であったとされる。

安全性に関しては、独立データモニタリング委員会が今までのMAGE-A3がん免疫療法剤のプロフィールと同じであることを確認している。

GSKは、同剤に対して、メラノーマ患者を対象とした第3相試験(DERMA試験)も継続中。MAGE-A3陽性集団全体のDSFにはプラセボ群に対して有意な延長を認められていないが、遺伝子特性陽性の部分集団に対するDFSを検討中であるという。(木村彰男)

▼外部リンク

グラクソスミスクライン プレスリリース
http://glaxosmithkline.co.jp/press/press/

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • 2025年1月より社長交代で新たな体制へ‐アレクシオンファーマ
  • ミリキズマブの炎症性腸疾患に対する長期持続的有効・安全性データを公開-リリー
  • 転移性尿路上皮がん、一次治療における新たな選択肢への期待
  • 心臓ロボット手術用の部位を見やすく展開するプレートを開発-大阪公立大
  • 新たにオンコロジー領域に注力し「2031年までに年平均成長率8%を目指す」‐GSK