勃起不全治療用のゲル剤、米FDAがOTC製品として販売承認
米食品医薬品局(FDA)は6月9日、22歳以上の男性向けの勃起不全治療用ゲル剤MED3000(商品名Eroxon)に対して、処方箋を必要としないOTC製品としての販売を初めて承認した。これにより、勃起不全を抱える男性は、症状の治療に外用ゲル剤を使用するという選択肢を持てるようになる。
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同製品を製造する英フューチュラ・メディカル社のCEOであるJames Barder氏は、ニュースリリースの中で、「FDAは、新規医療製品の有効性と安全性を評価する際に、非常に高い基準を設けている。われわれがその基準を満たしたことをうれしく思う」と述べている。
米国では約3000万人の男性が、性行為に必要な勃起が得られない、または勃起を維持できない勃起不全に罹患しているという。勃起不全は、2型糖尿病などの疾患のほか、特定の薬剤、不安障害、喫煙、過度の飲酒、過体重、違法薬物の使用が原因で発生することが知られている。Eroxonは、1回分が1本のチューブに入った使い切りタイプのジェル剤で、性行為の前に陰茎頭部に塗布する。これにより、10分以内に勃起が得られ、約65%の使用者で性行為を行うのに十分な勃起時間を維持できる可能性があるという。
作用機序としては、このゲル剤に含まれる水とアルコールが塗布後に蒸発して亀頭部分を冷却し、その後、温まるに従って生じる温熱効果で神経が刺激され、腫脹と勃起をもたらすという。
同製品はベルギーと英国ですでに販売されており、販売価格は4本入りで31.22米ドル相当(1ドル142円換算で約4,400円)。米国での販売について同社の広報担当者は、「販売価格は、米国でEroxonを発売するパートナー企業によって最終的に決定されるため、まだ決まっていない」としている。米国での発売時期については不明だが、2025年になる見通しとも報じられている。
▼外部リンク
・Device Classification Under Section 513(f)(2)(De Novo)
・FDA Roundup: June 13, 2023
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