脳も年をとっていく。頭と身体の運動に並んで有効なのは?
年と共に、脳の機能が少しずつ衰えることは広く知られています。この自然の現象を食い止めるためには、運動をしたり、認知能力を鍛える頭の体操をしたり、といった取り組みが有効だとされていました。
これらの対策に並ぶ形で、今回アメリカの調査チームが、栄養に気を配ることも認知能力の低下の予防に役立つという結果を、専門誌「Rejuvenation Research」に報告しました。
(この画像はイメージです)
南フロリダ大学の調査チームは、ブルーベリーや緑茶など、抗酸化作用のある「ポリフェノール」をふんだんに使ったサプリを作りました。ポリフェノールの他には、ビタミンDやアミノ酸を含んでいます。
サプリを飲んだ人では、脳の情報処理能力がアップ
調査に参加したのは、65歳から85歳の105人。2ヶ月間にわたって、このサプリを飲んだ52人と、プラセボを飲んだ53人の脳の働きを比較しました。
2ヶ月後に、それぞれのグループが脳内で情報処理を行うスピードを比べたところ、サプリを飲んだグループの方が、スピードが速くなっていました。
抗酸化作用の高い食品を積極的に摂ることで、年と共に脳が錆びることを防ぎ、健康を保つことができるようです。抗酸化作用は、身体の様々なトラブルにプラスに働きかけ、健康の維持や増進を図ることで知られています。
誰でも迎える老いに対しても、抗酸化作用のある食べ物が有効ということをしっかり認識して、積極的に摂りたいものです。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Nutraceutical Intervention Improves Older Adults’ Cognitive Functioning
http://online.liebertpub.com/doi/abs/10.1089/