人工呼吸器のチューブを切断
兵庫県宝塚市立病院では、8月1日午後2時30分看護師が50代の女性入院患者の気管チューブを固定していたテープの取り替えのため、テープをハサミで切ったところ、誤って気管チューブ本体の横から出ている空気漏れ防止のためのカフの内腔1㎜程度のチューブを切断してしまった。
事故の経緯
この女性は、甲状腺機能亢進症(甲状腺クリーゼ状態)の既往歴があった、甲状腺クリーゼ状態になると、体温計では測定不能な高熱、激しい頻脈(1分間に150以上)、下痢、流れるような汗、意識状態の混濁、あるいは意識不明といった状態となり危険である。月末に心肺停止状態で救急搬送され、心肺蘇生により心拍は回復、しかし、低酸素脳症で意識の回復はなかった。
本事故直後に気管チューブの交換をしようとしたが、交換までに時間がかかりその間に血圧、脈拍などの循環動態が悪化し、緊急的に経皮的心肺補助装置を装着した。その後、血圧、頻脈が回復し、このときに装着した経皮的心肺補助装置を外したが、8月13日多臓器不全のため死亡した。
▼外部リンク
宝塚市立病院 医療事故の概要
http://www.city-hospital.takarazuka.hyogo.jp/