この日のWGでは、OTC薬協がスイッチ化の審査状況に関する調査結果を公表。具体的には、スイッチ化の承認申請を厚生労働省に行ったものの審査が開始されていない、または審査中のまま停止している品目(塩漬け品目)の有無や経過年数について今年4月に調査し、会員企業16社から回答を得た。
その結果、スイッチOTCでは経過年数が11年の品目が1件確認され、効能・効果や投与経路が新しい品目であるスイッチOTC以外で14年の品目も1件見られた。そのほか、スイッチOTCでは経過年数が5~10年以内の品目が4件、0~5年以内が1件だった。
OTC薬協は、塩漬け品目について「専門医でないと診断が容易ではなく、使用者が判断するのは困難」など、厚労省の「医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議」において否決された理由と共通する照会事項が多いと推測。その上で、いったん申請を取り下げてから再申請するのか、改めて再要望すべきかなど、否決された品目への対応ルールを明確化するよう厚労省に求めた。
これに対して、厚労省は「成分ごとに状況が異なる」として、申請者が解決策を検討した上で個別に相談するよう求め、既に承認申請済みの品目に関しても同様とした。
塩漬け品目については、医薬品医療機器総合機構(PMDA)における審査過程での指摘事項に対して申請者側から回答が提出されていないとして、指摘事項によっては評価検討会議で解決策を議論することで審査停滞を解消する可能性があるとの考えを示した。
調査結果を受け、牧島かれん規制改革担当相は冒頭あいさつ(小林史明内閣副大臣代読)で「10年以上結論が出ていないのはさすがに問題だ」との認識を示した。委員の一人も「1年でも長いのに、最長11年を上回るのは異常」と指摘。否決理由に対して、他の委員からは「多くの品目にとって死刑宣告に近い」「海外では、メーカーに同様の課題を課していないのでは」などと非難する声も上がった。