プロテインをたっぷりと摂るダイエットは、筋肉を落とすことがなく体重を減らせるとして、根強い人気があります。プロテインは比較的手軽に手に入る上、市販のものを使えばカロリー計算なども簡単なので、自己流で取り組んでいる人もいるようです。
(画像はwikiメディアより引用 ; by Sandstein)
ところが、このダイエット、時に腎臓に負担をかけてしまうことがあるそうです。
この事実は、スペイン・グラナダ大学がマウスを使って行った実験で明らかになりました。これは市販のプロテインを使用した高タンパク質な食事と、通常の食事を摂るマウスとの健康状態を、12週間にわたって観察したものです。
高タンパク質な食事を食べていたマウスでは、期間中に平均10%の減量が見られました。ですから、減量には成功したと言えます。また、血液に関するデータでは、高タンパク質な食事のグループでも、普通の食事を食べていたグループでも目立った違いは見られませんでした。
ところが、尿検査のデータでは、大きな違いが見られていました。高タンパク質な食事を摂ったグループでは、腎臓の病気にかかる兆候がはっきりと見られたのです。
こうした検査結果のデータから、高タンパク質な食事は、長く続けることで腎臓に負担がかかり、腎臓の病気にかかるリスクが高くなることが分かりました。
効果的に体重が減るからと言っても、安易に取り組むことは、将来的な危険をはらんでいます。健康維持のために減量が必要な場合は、かかりつけの医師などに相談しながら、自分にあった食事や運動のメニューを指導してもらうことが大切と言えるでしょう。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
High-protein diets and renal status in rats
http://www.nutricionhospitalaria.com/pdf/6165
High-protein diets, like the popular Dr. Dukan diet, increase the risk of developing kidney disease in rats
http://canal.ugr.es/health-science-and-technology/