政府は、ベンチャーなどによる新薬開発を加速させるため、資金を供給するベンチャーキャピタル(VC)から創薬ベンチャーへの投資拡大を後押しする。スタートアップ支援のための5カ年計画を策定し、実行のための司令塔機能を明確化する。資金面の対応では、海外のVC誘致に加え、GPIFなど長期運用資金がVCを経由してベンチャー投資へと循環する流れを作り出したい考え。有望な研究シーズを持つアカデミアやベンチャーが非臨床試験、臨床試験を進める際に、VCの投資が限定的で事業化が難しいとの課題に直面する中、資金調達しやすい環境整備を図る。
12日に首相官邸で開催された「新しい資本主義実現会議」において、スタートアップの育成などコロナ後に向けた経済システムの再構築について議論。スタートアップ育成に向け、官民の役割分担を行った上で5カ年計画を策定し、実行のための司令塔機能を明確化する方向で固まった。