日本薬剤師会は、各都道府県薬剤師会が薬剤師向けに研修を提供しやすくなるよう研修プラットフォームを構築し、2022年度から試験運用を開始する。都道府県薬の研修運営にかかる事務負担を軽減し、各都道府県薬が行っている会場でのリアル研修、ライブ配信研修、e-ラーニングなどの管理・運営を一元的にシステム上で行えるようにする。
コロナ禍で研修事業は、集合参加型の研修からウェブやe-ラーニングでの研修に重点を置いて実施せざるを得ない状況の中、各都道府県薬では研修の作成から受講の申し込み、管理を手作業で行うなど一定の負担となっていた。
こうした状況を踏まえ、日薬はウェブによる研修システムを構築するため、研修プラットフォームを作ることにした。利用対象は都道府県薬とし、将来的には地域薬剤師会も利用できるよう開発を進める予定。都道府県薬には研修実施者として権限を付与し、研修の作成や受講者募集・受付、受講料徴収、受講記録の管理がシステム上で一元的に可能となる。
動画配信による研修提供は、▽日薬が提供する動画コンテンツを用いて各都道府県薬が研修を作成▽都道府県薬が独自の動画コンテンツをプラットフォームに掲載し、それを用いて研修を作成――の2パターンを想定。動画コンテンツ1本で1研修、複数で1研修とすることもでき、日薬と各都道府県薬が提供するコンテンツを組み合わせることも可能としている。