■日薬も筋注など研修開始へ
政府内で薬剤師による新型コロナウイルス感染症ワクチン接種を検討する動きが加速している。河野太郎ワクチン担当相は18日の閣議後会見で、医師や看護師、歯科医師で打ち手を確保できない場合に薬剤師を接種の担い手に加えることについて「テーブルの上に載せようと思っている」と述べ、検討対象とする考えを示した。これを受け、日本薬剤師会も薬剤師向けに筋肉内注射の手技訓練など研修実施に向けた準備を進めると表明。これまで慎重だった日本医師会も限定的に容認する考えを明らかにするなど、薬剤師のワクチン接種に向けた風向きは確実に変わりつつある。
薬剤師による新型コロナウイルス感染症ワクチン接種を求める声が強まっている。4月に関西エリアの12府県市が参画する関西広域連合会が新規感染者の急増を受け、薬剤師がワクチン接種に参画できるよう政府に緊急提言を行った。今月17日には、医師の八重樫牧人氏(亀田総合病院総合内科部長)らが署名を2万4000筆分以上集め、河野氏に提出していた。