製造工程で環境モニタリングデータの一部に不備と判明
アストラゼネカ株式会社は6月17日、プロトンポンプ阻害剤オメプラール注用20(一般名:オメプラゾールナトリウム水和物)を自主回収すると発表した。回収開始日は、2020年6月17日。
今回の自主回収は、同社が同剤の製造を委託している東洋紡株式会社大津医薬工場の製造工程で、同剤の製造区域に要求されている清浄度を確認するための環境モニタリングデータの一部に不備があることが判明したため決定した。
環境モニタリングとは、無菌医薬品を製造する製造区域に要求されている清浄度が日常的に保たれていることを検証するため、製造環境中の微生物および空中微粒子をモニタリングし、その結果を適切に記録すること。同剤の品質に与える影響はきわめて低いと考えられるものの、適切な記録をもって十分に保証できないため、現在市場に流通している全ロットを自主回収することとなった。
重篤な健康被害のおそれは想定しにくく、現時点で健康被害の報告なし
これまで出荷したロットは、無菌試験等全ての承認規格に適合しており、無菌性保証の適切性を検証するために定期的に実施している培地充填試験(プロセスシミュレーション)にも適合している。そのため、同剤の品質に与える影響はきわめて低いと考えられるため、本件に起因する重篤な健康被害のおそれは想定しにくいと推察しているという。また、現時点で本件に起因すると考えられる健康被害の報告はないとしている。
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