理化学研究所は、新型コロナウイルス感染症対策の研究開発4課題にスーパーコンピューター「富岳」の機能を提供すると発表した。2021年度からの共用運用を予定していたが、緊急性を考慮して前倒しで計算機能等を活用する。約2000種類の既存薬の中から治療薬候補を探索・同定する研究や、感染拡大が社会経済に与える影響を評価して流行の収束シナリオの実現を探る研究などに使う。対象課題の追加も検討する考え。
富岳を活用する課題は、▽新型コロナウイルス治療薬の候補同定▽パンデミック減少および対策のシミュレーション解析▽同ウイルス表面の蛋白質動的構造予測▽同ウイルス関連蛋白質に対するフラグメント分子軌道計算――の四つ。