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東北大 疾病原因探索基盤となる日本人1,000人分のゲノムを解読

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2013年12月10日 PM04:13

コホート調査で健常者1,000人分を解読

東北大学東北メディカル・メガバンク機構(以下、ToMMo)は、東北メディカル・メガバンク計画のコホート調査事業において、健常な日本人1,000人分の全ゲノムを解読、遺伝的に均質性の高い集団から、約1,300万個の既知の遺伝子多型に加え、新規に1,500万個に及ぶ遺伝子多型の収集に成功したと、11月29日発表した。

(画像はwikiメディアより引用)

日本人集団の標準となる全ゲノム解読

2003年に国際コンソーシアム等によってヒトゲノム解読は完了したが、現在ではさらなる技術革新が進み、個人レベルでの全ゲノム解析が実現可能となっている。しかし、ここまでの全ゲノム解読は十一ヵ国から複数の人種を集めて解読した情報を統合したもので、日本人集団の標準となりうる大規模な集団における全ゲノムの配列解読はなされていなかった。

バイオバンク構築と同時に解読

東日本大震災の復興事業として実施された東北メディカル・メガバンク計画は、東北在住の健常な日本人を対象として大規模なコホート調査と、それに基づく生体試料などを収集・保管するバイオバンク構築を進め、提供された一部の試料からの全ゲノム解読を進めてきたという。

希少SNPを1,500万個発見

その結果、日本人全ゲノム配列にある一塩基多型を2,800万個検出。既知のものに加えて国際的なデータベース(dbSNP)に存在しない新規の多型、約1,500万個を得ている。1,000人の集団からの高品質な解読により、新規に発見した1,500万個の多型のうち99%以上は比較的稀な頻度(頻度5%以下)のものであることが特徴であるという。

今回の全ゲノム解析は、1人あたりシークエンシング30回分の解読量で、平均900億塩基を解読するという高品質な解析で、単独施設の設備で、単一の方式という均質な精度による世界でも初となる成果だという。今後、同機構では全ゲノム解析結果の検証と解析等を行い、幅広い医科学研究の基盤として活用されるように、検索しやすいデータベース化を図るとしている。(長澤 直)

▼外部リンク

東北大学 プレスリリース
http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2013/11/

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