メチシリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌等で申請
塩野義製薬株式会社は11月14日、同社の取り扱うグリコペプチド系抗生物質製剤の「塩酸バンコマイシン点滴静注用0.5g」(一般名:バンコマイシン塩酸塩)に関し、追加適応の公知申請を行ったと発表した。
適応菌種として「バンコマイシンに感性のメチシリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(MRCNS)」、適応症として「敗血症、感染性心内膜炎、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、骨髄炎、関節炎、腹膜炎、化膿性髄膜炎」、さらに「MRSA又はMRCNS感染が疑われる発熱性好中球減少症」を挙げている。
(画像はwikiメディアより引用 MRSA参考イメージ)
事前評価で公知申請が認められ申請にいたる
この塩酸バンコマイシン点滴静注用0.5gに対する追加適応は、2010年11月10日開催の有識者会議「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において、医療上必要性が高いものと判断され、厚生労働省から塩野義製薬に対し、開発要請が出されていた。
今回の追加適応申請は、公知申請ということで、有効性や安全性は医学薬学上公知であるとされたものであり、新たな臨床試験の結果等は示されていない。
2013年10月18日に開催された厚生労働省「薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会」における事前評価で、公知申請を行って差し支えないものとの判断がなされていた。これを受けての追加適応公知申請であり、今後の承認も順調に進むものと見込まれている。(紫音 裕)
▼外部リンク
塩野義製薬株式会社 プレスリリース
http://www.shionogi.co.jp/company/news/2013/