厚生労働省の「医療用医薬品の流通改善に関する懇談会」は6月28日、2018年度の医療用医薬品の流通状況に関する報告を厚労省から受けた後、今年度上期に向けた課題と対策を議論した。調剤薬局チェーンの単品単価取引の割合が前年度から約35%増加したことなどに対して、委員からは改善状況の進展を評価する声が上がった。一方、10月に予定している消費税引き上げに伴う薬価改定による影響を懸念する声も医薬品卸側などから上がり、厚労省は「14年の消費税増税時に起きたことを検証し、混乱を繰り返さないよう慎重かつ適切に対応したい」との考えを示した。
厚労省の報告では、流通改善ガイドラインなどを踏まえ、今年4月時点で割戻しの確認と仕切価への反映の検討に着手している製薬企業は97社中94社(96.9%)で、未着手の3社も5月までに着手するとしていた。