公正取引委員会は4日、高リン血症治療剤「炭酸ランタンOD錠」の販売に関するカルテルを結んだ疑いで、コーアイセイに対し独占禁止法の規定に基づき、再発防止の排除措置命令と137万円の課徴金納付命令を行った。同じく立ち入り検査を行った日本ケミファについては、違反行為を自主申告するなど調査に協力的であったことや、同製品の発売を取りやめていたため、排除措置命令と課徴金納付命令が免除された。
炭酸ランタンOD錠は、バイエル薬品が製造販売する「ホスレノール」(先発品名)の後発品。昨年2月に日本ケミファとコーアイセイを含む5社が後発品として承認を取得したが、日本ケミファ、コーアイセイの2社の製品だけが同年6月に薬価収載された。1月に公取委が両社に対し、発売する前に医薬品卸に販売する仕切価格を割高に設定した疑いで立ち入り検査を行っていた。