NTTドコモは東京大学医学部附属病院と共同で外来患者の診察までの待ち時間を有効活用し、ストレス等の軽減を図る「携帯電話を用いた外来患者受付システム」等、4つの医療支援システムを共同開発したと17日に発表した。
このシステムは患者が病院から約1.4キロメートル圏内に入ると携帯電話の位置情報サービスがこれを検知し、病院に到着する前に携帯電話に受付案内が通知さて、移動しながら診察受付ができる。
リアルタイムで診察の進捗状況を確認でき、自分の診察時間になると順番がきたことを通知するサービスもあるため、待ち時間に病院近くの飲食店で食事をしたりスーパーで買い物をするなど、今まで病院の待合スペースで過ごしていた時間を有効活用することも可能になる。
今後ドコモはこのシステムの実用化を目指し、他の病院にも提案していく。
(写真はイメージです)
残り3つのシステムについては、「携帯電話を活用した2型糖尿病患者の自己管理支援システム」と「遠隔での心電図診断を可能とするクラウド型モバイル12誘電心電図システム」、「スマートフォンを利用した個人医療健康情報管理システム」だ。
いずれもクラウドサービスを利用し、患者の健康管理や医師の診断をサポートするものになっている。
携帯電話の普及率が100%を超える中、こういったサービスが増えることが予想されるが、通院患者の多くは高齢者であることから、実際に携帯電話を使いこなしてサービスを利用出来るのかどうかがシステム普及の鍵になると考えられる。
NTTドコモは2009年から3年間にわたって社会連携講座「健康空間情報学」を東大病院22世紀医療センター内に開設し、携帯電話等のモバイル情報機器を医療現場の情報環境構築にあてる研究を実施している。
▼外部リンク
ドコモ 報道発表資料
http://www.nttdocomo.co.jp/