二次治療における単独療法としてKEYTRUDAを評価
米Merck社は11月14日、進行・転移性の食道がんまたは食道胃接合部がん患者の二次治療における単独療法として抗PD-1抗体「KEYTRUDA(R)」(一般名:ペムブロリズマブ)を評価する第3相試験KEYNOTE-181について、PD-L1陽性の患者において主要評価項目の全生存期間(OS)の延長が達成されたことを発表した。
KEYNOTE-181試験は、標準療法による初回治療後に進行した進行・転移性の食道がん(腺がんおよび扁平上皮がんともに含む)、またはSiewert分類typeIの食道胃接合部腺がん患者を対象としてKEYTRUDAの単独療法と化学療法を比較する無作為化非盲検第3相試験。主要評価項目はOS(全患者、PD-L1陽性(CPS≧10)の患者、扁平上皮がん患者で評価)。副次評価項目は無増悪生存期間(PFS)、客観的奏効率(ORR)、安全性/忍容性。
同試験には600名以上の患者が登録され、KEYTRUDA(200mgの固定用量を3週間ごと)を投与する群、または治験責任医師が選択する化学療法(ドセタキセル(75mg/m2を21日サイクルの1日目)、パクリタキセル(80-100mg/m2を28日サイクルの1日目、8日目、15日目)、イリノテカン(80mg/m2を14日サイクルの1日目))を投与する群(いずれも静注)に1:1の割合で割り付けられた。
ITT解析集団全体では計学的に有意なOS延長認めず
試験の結果、組織型にかかわらずCPS≧10の患者において、KEYTRUDAによる治療は、化学療法と比較してOSが統計学的に有意に延長した。主要評価項目であるOSは、扁平上皮がん患者およびITT解析集団全体でも評価が行われ、この2つの集団ではOSの良好な傾向は見られたが、統計学的に有意な延長は認めなかったという。
ITT解析集団全体ではOSが達成されなかったため、統計解析計画に従い、主な副次評価項目のPFSとORRは、正式には評価しなかったという。また、同試験におけるKEYTRUDAの安全性プロファイルは、これまでの試験で報告されたものと一貫していた。結果は今後の医学会合で発表し、各国の規制当局に提出する予定としている。
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・MSD株式会社 ニュースリリース