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トキソプラズマの解明一歩前進、阪大が解明

読了時間:約 49秒
2012年07月16日 PM06:00
トキソプラズマとは

トキソプラズマは、寄生性原生生物で、ヒトを含む幅広い恒温動物に寄生してトキソプラズマ症を引き起こす。ネコ科の動物が最終的に寄生して有性生殖し、子孫を増やすことのできる終宿主で、ヒトは中間宿主である。健常人が感染しても大きな問題とはならないが、免疫不全者が感染した場合は、重篤な症状に陥りやすい。

新たな解明

これまで、インターフェロンがトキソプラズマ症の症状をおさえることはわかっていたが、そのメカニズムは不明であった。大阪大学の共同研究グループで、インターフェロンにより誘導されるタンパク質であるGBP(p65 GTO分解酵素)がトキソプラズマを破壊することでトキソプラズマ症の発病を抑制している宿主防御因子であることを解明した。

特に妊婦が妊娠初期に感染した場合、流産したり、胎児に重篤な障害がでてしまう場合もあり、非常に心配される病気であるが、本メカニズムの解明により、分子標的治療を視野にしれた開発が今後展開可能となり、妊婦やエイズ患者にとって朗報である。

▼外部リンク

大阪大学免疫学フロンティア研究センター  研究成果 2012年7月13日
http://www.ifrec.osaka-u.ac.jp/2012/07/20120713-immunity.php

インターフェロン製剤
添付文書

 

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