EGFR TKI投与中に病勢進行となった再発・転移性NSCLCで
第一三共株式会社は10月19日、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤(EGFR TKI)投与中に病勢進行したEGFR変異のある非小細胞肺がん患者を対象にAXL阻害剤のDS-1205とゲフィチニブの併用療法を評価する第1相臨床試験で、最初の患者への投与を開始したと発表した。
同試験は、EGFR TKI(ゲフィチニブ、エルロチニブ、アファチニブ、オシメルチニブ)投与中に病勢進行となった再発・転移性の非小細胞肺がん患者を対象とした第1相臨床試験で、2つのパートからなる。パート1ではDS-1205とゲフィチニブの併用における安全性と忍容性を評価し、パート2の推奨用量を決定。パート2では併用における安全性、忍容性に加え有効性も評価する。国内において約60名の患者を登録する予定だ。
EGFR TKI抵抗性に関与している可能性があるAXL
EGFR変異のある非小細胞肺がん患者には、一次治療ではEGFR TKIが投与されるが、多くの患者は同剤に抵抗性となり、病勢進行する。これらの患者には、現在、限られた治療法しかない。EGFR TKI投与後に病勢進行となった非小細胞肺がん患者では、AXLの高発現例がみられることから、AXLはEGFR TKIに対する抵抗性に関与している可能性がある。
同社の非臨床試験では、AXL阻害剤のDS-1205をEGFR TKIを併用することにより、EGFR TKIに対する抵抗性の獲得遅延または解除が示唆されているという。
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