伝染病の流行を食い止めると聞いて、すぐに思い浮かぶのはワクチンの接種、手洗いうがい、規則正しい生活、などではないでしょうか。
(この画像はイメージです Stuart Miles/FreeDigitalPhotos.net)
カナダの研究チームが、これからの伝染病予防には、FacebookやTwitterがカギになるのではないかという報告をまとめました。
というのも、一般の調査で把握できるのは、予防接種を受けた人の数や、その病気にかかって受診した人の数などといったもの。一方で、病気を予防するためにこれまでより手洗いをしっかり行うようになった人の人数、咳やくしゃみの時に正しく鼻や口をカバーしている人の人数などは、正確に測ることができません。
更に、例えば「インフルエンザを予防するには手洗いうがいが大切です」という話を聞いたときに、「もちろんすでに実行中」「そうか、じゃあ、これから取り組もう」「そんなに効果があるとは思えない」といったように、どのような反応をどの程度するかを測ることもこれまでは難しいことでした。
けれども、SNSを使った場合、書き込みに対しての反応は、これを閲覧した人の数も、それぞれの反応の割合なども、ある程度測ることができます。
このことから、研究チームでは今後SNSを通じた、疫学研究に注目が集まってくるだろうと指摘しています。また、SNSを使っての予防行動の拡散など、実際の伝染病の予防に直接的に役立てることも可能と見られています。伝染病予防の面で、SNSのこれからの活用に期待が集まりますね。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Social Factors in Epidemiology
http://www.sciencemag.org/content/342/6154/47
Facebook and Twitter may yield clues to preventing the spread of disease
https://uwaterloo.ca/news/news/